試験情報

入学者に求める学力と入学者選抜方法

新潟大学法学部の入学者選抜は、入学者を狭い層や地域(国)に限ることなく、できる限り開放することによって、多様な学生を受け入れることを基本方針として実施します。入学機会を拡大するため、【一般選抜】【学校推薦型選抜】【編入学試験】【私費外国人留学生特別選抜】【帰国生徒特別選抜】を行っています。また、本ページ末尾の受験生の皆さんへのメッセージもご覧ください。

入学者に求める学力

  • 高校卒業程度の基礎学力を身に付けていること(知識・技能)
  • 法学を学ぶための論理的思考力や読解能力,表現能力を有すること(思考力・判断力・表現力等)
  • 目的意識や主体性を持って学び,他者と協働することができること(学びに向かう力・人間性等)

なお,新潟大学法学部の教育理念・目的をよく理解した上で,将来,様々な場面において広く活躍したいという意欲を有する者であって,潜在的・顕在的に,現代社会の諸問題に対する解決策を公正・公平な観点から理論的に考え,国際化・情報化に対応するコミュニケーション能力及び総合的な視野に立った政策提案能力を有していると認められる者を評価する。

入学者選抜方法(4つの入試方式)

1一般選抜 【高校生・高校卒業生など】

募集人員 前期85名 後期35名

  • 前期日程
    高等学校卒業程度の十分な基礎学力を有するとともに,論理的思考能力や読解能力に優れ,問題発見,課題処理,結果の評価といった局面において,国際化,情報化,地域化などの社会変動に対応できる総合能力がある人材を選抜する。大学入学共通テストでは,高等学校卒業程度の基礎学力を評価する。個別学力検査では,外国語,小論文を課し,法学を学ぶ上で特に重要な論理的思考能力や読解能力,表現能力を評価する。
    後期日程
    高等学校卒業程度の十分な基礎学力を有するとともに,論理的思考能力や読解能力に優れ,問題発見,課題処理,結果の評価といった局面において,国際化,情報化,地域化などの社会変動に対応できる総合能力がある人材を選抜する。大学入学共通テストでは,高等学校卒業程度の基礎学力を評価する。個別学力検査では,小論文を課し,法学を学ぶ上で特に重要な論理的思考能力や読解能力,表現能力を評価する。

2学校推薦型選抜 【高校生・高校卒業生など】

募集人員 50名

人格・学業ともに優れ,目的意識が明確で,問題発見,課題処理,結果の評価といった局面において,国際化,情報化,地域化などの社会変動に対応できる能力があり,多様な価値観の中で自己を研鑽することのできる人材を選抜する。調査書,推薦書,自己申告書及び面接を通して,新潟大学法学部の教育理念・目的をよく理解した上で,将来,様々な場面において広く活躍したいという意欲を有する者であって,潜在的・顕在的に,現代社会の諸問題に対する解決策を公正・公平な観点から理論的に考え,国際化・情報化に対応するコミュニケーション能力及び総合的な視野に立った政策提案能力を有していると認められる者を総合的に評価する。

過去の自己申告書のテーマ(過去5年分)

  • 令和6年度(令和5年度実施)
  • 令和5年度(令和4年度実施)
  • 令和4年度(令和3年度実施)
  • 令和3年度(令和2年度実施)
  • 令和2年度(令和元年度実施)
  • 3編入学試験 【短期大学生・高専・他大学の学生】

    募集人員 5名

    幅広い教養を有し、社会に発生する諸問題に多角的な視点から取り組む能力を有する学生を選抜します。
    短期大学や高等専門学校を卒業した(見込み)学生や、他の4年制大学に2年以上在学した(または在籍する見込)学生を主たる対象としています。

    4その他の入試 【私費外国人留学生 帰国生徒】

    募集人員 若干人

    帰国生徒特別選抜は、大学における勉学に必要な基礎学力を有するとともに、海外生活における幅広い経験を有し、法学・政治学に関する勉学意欲旺盛な者を選抜します。

    その他、外国人留学生などを対象とした入試を実施しています。

    採点・評価基準および合否判定基準

    一般選抜(前期日程)

    採点・評価基準 大学入学共通テスト及び個別学力検査等(外国語・小論文)を課す。小論文では、出題意図を正しく理解しているか、論理的思考力及び記述力に優れているか、解答を作成するにあたっての着眼点及び説得力に優れているか等を総合的に評価する。
    合否判定基準
    判定基準

    大学入学共通テストと個別学力検査の総合点の上位から順位付けを行い、調査書の内容を加味して総合的に合否を判定する。配点は、選抜要項記載のとおりである。

    同点者の取り扱い

    合格順位の最下位に同点者がある場合は、同点者全員を合格とする。

    一般選抜(後期日程)

    採点・評価基準 大学入学共通テスト及び個別学力検査等(小論文)を課す。小論文では、出題意図を正しく理解しているか、論理的思考力及び記述力に優れているか、解答を作成するにあたっての着眼点及び説得力に優れているか等を総合的に評価する。
    合否判定基準
    判定基準

    大学入学共通テストと個別学力検査の総合点の上位から順位付けを行い、調査書の内容を加味して総合的に合否を判定する。配点は、選抜要項記載のとおりである。

    同点者の取り扱い

    合格順位の最下位に同点者がある場合は、同点者全員を合格とする。

    学校推薦型選抜

    採点・評価基準 書類審査及び面接試験を実施する。書類審査では、推薦の要件に即して、推薦書、調査書、自己申告書その他提出された書類を総合的に評価して採点する。面接試験は、複数の面接委員による個別面接の方法で実施する。面接試験では、本学部の教育理念・目標に関する理解度、勉学への熱意、問題意識の高さ、思考力・コミュニケーション力等の資質及び適性等を総合的に評価して採点する。
    合否判定基準 書類審査及び面接試験で得た評点の合計点を100点満点に換算して各受験者の得点を算出し、その得点に従って合否を判定する。

    帰国生徒特別選抜

    採点・評価基準 小論文試験及び面接試験を実施する。小論文試験では、出題意図を正しく理解しているか、論理的思考力及び記述力に優れているか、解答を作成するにあたっての着眼点及び説得力に優れているか等を総合的に評価する。面接試験は、複数の面接委員による個別面接の方法で実施する。面接試験では、出願書類の内容を加味し、本学部の教育理念・目標に関する理解度、勉学への熱意、問題意識の高さ、思考力・コミュニケーション力等の資質及び適性等を総合的に評価する。
    合否判定基準 小論文試験(100点満点)及び面接試験(100点満点)の得点が、いずれも各試験科目の満点の6割以上に達している者の中から、その得点に従って総合的に合否を判定する。

    入学方式ごとの試験科目及び配点一覧 [令和7年度新潟大学法学部入学者選抜(一般選抜)]

    国語 地歴 | 公民 数学 理科 外国語 情報 小論文 合計
    一般入試 前期日程 (募集人員)
    85名
    大学入学共通テスト 100 200 100 50 100 50 600
    個別学力検査 300 150 450
    後期日程 35名 大学入学共通テスト 150 250 100 50 250 50 850
    個別学力検査 200 200
    学校推薦型選抜 50名 出願書類と面接による総合判定
    編入試験 編入 5名 専門科目(法学)、外国語、面接、出願書類による総合判定
    私費外国人留学生特別選抜 若干名 小論文(日本語による)、面接(日本語による)、日本留学試験、出願書類による総合判定
    帰国生徒特別選抜 若干名 小論文(日本語による)、面接(日本語による)、出願書類による総合判定

    大学入学共通テストの科目選択 [令和7年度新潟大学法学部入学者選抜(一般選抜)]
    〔6教科8科目)又は〔7教科8科目〕

    • 国語
      『国語』必須
    • 数学
      『数Ⅰ』,『数Ⅰ,数A』から1
      『数Ⅱ,数B,数C』 必須
    • 理科(※1)
      『物基/化基/生基/地基』,
      『物』,『化』,『生』,『地学』から1
    • 外国語
      『英』,『独』,『仏』から1
    • 地歴
      地歴・公民(※2)
      ①『地総,地探』,『歴総,日探』,『歴総,世探』から1
      ②『地総,地探』,『歴総,日探』,『歴総,世探』,
      『地総/歴総/公』,『公,倫』,『公,政・経』から1
    • 情報
      『情報Ⅰ』必須

    ※1・『物基/化基/生基/地基』については、4つの出題範囲(「物理基礎」,「化学基礎」,「生物基礎」,「地学基礎」)のうち、2つを選択解答すること。
    ※2・『地総/歴総/公』を選択する場合は、3つの出題範囲(「地理総合」,「歴史総合」,「公共」)のうち、2つを選択解答すること。
    ・②の選択は、①で選択した科目以外から行うこと。
    ・②で『地総/歴総/公』を選択する者は、①で選択解答した科目と同一名称を含む出題範囲を選択解答することはできない。

    個別学力検査の科目選択

    前期

    • 外国語
      英(英語コミュニケーションI~III及び論理・表現I~III)、独、仏から1
    • 小論文
      必須

    後期

    • 小論文
      必須

    ※ 詳細は、入試選抜要項を参照のこと

    新潟大学法学部を受験しようとする<皆さん>へ

    新潟大学法学部は、こんなところです

    法学部に入って法律を勉強すると、どのような能力が身につき、どのような職業に就けるのでしょうか。少し想像してみても「医学部へ進学して卒業後医師になる」というように、法律の勉強と卒業後の進路とを結びつけられないかもしれません。どの大学の法学部でも、法学部卒業生の全員が弁護士や裁判官になるわけではないからです。 法学部は実社会で求められる進路の選択肢が非常に多く、自分にあった将来設計がしやすい学部です。なぜなら、あちらこちらで毎日のように起こっている様々な社会問題の解決には、バランスのとれた論理的思考力を培う法学の素養が不可欠だからです。これを法的素養(リーガル・マインド)といいます。

    このリーガル・マインドは様々な分野で生かされています。インターネットで調べてみてください。歴代の首相や大臣をはじめとする政治家、また中央官庁や地方自治体の幹部の出身学部で一番多いのは法学部だとわかるでしょう。銀行、商社、製造業などの分野でも、大手企業の幹部の出身学部で多いのはやはり法学部です。このように、法学部卒業生は社会の至る所で活躍しています。法学部は、皆さんが「なりたい自分になる」ための教育を提供する学部です。

    10年後の自分を想像してみましょう。市役所の職員になっていれば、市民に公共サービスを提供していることでしょう。会社員になっていれば、顧客に自社の商品を提供していることでしょう。こうしたサービスや商品は単に提供すればいいというものではありません。きちんとした提供には公正なルールが必要不可欠です。そうした社会のルール(法律)を学ぶ場所が法学部です。様々な人々が日々を幸せに暮らせるように、公正なルールによって公平な社会を作るための知恵や工夫を学ぶのが法学部です。

    だからこそ、法律を学ぶ際には、人間の行動に対する深い洞察と、社会のあり方に対する飽くなき関心とを持つことが求められます。法律を学んで、人間と社会との関わりを分析し、社会の良きあり方を考え、そのためのルール作りを学び、そのルールを社会に適用していく、これが法学部出身者に期待される役割であり、皆さんの将来の姿です。

    新潟大学法学部は、皆さん一人一人が、これらの能力や資質を身につけることで、「なりたい自分になる」のを支援します。

    新潟大学法学部は、

    1現代社会に対応できるカリキュラムを提供しています

    21世紀になって、ヒトやモノ、資金や情報はますます国境を越え、貿易や環境など様々な領域でこれまでとは量的にも質的にも異なった問題が生じています。国内でも、産業構造の変化に伴って特に社会的弱者が一層苦境に追い込まれ、東日本大震災から10年が過ぎても被災者の苦労が続いているという現実があります。また、新型コロナウイルスによる社会問題も様々なところで見られます。

    私たちが直面しているこうした社会問題は、残念ながら、技術の進歩や財政の出動だけでは解決できるものではなく、公正なルールの策定とその執行が必要です。別の言い方をすれば、リーガル・マインドに根ざした公正なルールを用いて、人と技術や資金とをつないで問題を解決していくことが今まで以上に求められています。

    新潟大学法学部は、このような変化の激しい現代社会の諸課題に対応した教育を行っています。大学は高校とは勉強の内容が質量ともに異なります。ですから、学生はまず「大学生らしく」なるためのトレーニングを受けます。そして少しずつ法学の基礎的な知識や考え方を学びます。その後に、自分の将来の進路を考えて、必要な専門分野を学びます。そして社会人となるための準備教育の段階へと進み、卒業を迎えます。

    もちろん、海外で学ぶことを希望する学生のために、イギリス、ドイツ、カナダ、フランス、中国、韓国など多くの留学先(学生交流協定校)を用意しています。学生交流協定にもとづく留学では、半年または1年間の留学をしても4年間で卒業することも可能です。

    さらに、新潟大学法学部には、他大学の法学部にはない授業がいくつかあります。例えば、現在起こっている新しい問題を専門分野の異なる複数の教員が一堂に会して討論するシンポジウム形式の講義です。学生はここで、様々な考え方や価値観が絡み合っている中でどうしたら公正なルールによって人々をつなぐことができるかを学びます。

    新潟大学法学部は、こうしたプロセスを通じて、企業で人をつなぐ人材、国や地方自治体で人をつなぐ人材、国際的な事業て人をつなぐ人材の育成を目指しています。

    2019年度からは「法曹コース」を設置し、法科大学院に進学し法曹を志す学生に対して一貫的・体系的な教育を提供する仕組みを設けました。法曹はもちろんのこと、社会の様々な場面でリーガル・マインドを駆使して社会問題の解決のために努力できる人材の育成を目指しています。

    皆さんは、将来どのような姿をイメージしていますか。そしてどのような場面でどのような能力を発揮して活躍したいと考えていますか。

    2「現場」を重視します

    大学の教室に閉じこもって教科書を読んでいるだけでは生きた社会は理解できません。常に現実の社会と教室で学んだ内容とを結びつけてみること、つまり「見てみよう。触ってみよう。そして現場で考えてみよう。」の精神が大切だと考え、新潟大学法学部は、職場等(=現場)での体験をカリキュラムの重点項目に位置づけ、学生を地域社会にどんどん送り出しています。これを「現場主義」と呼んでいます。

    「現場主義」教育の例が、国立大学法学部で最初に始めたインターンシップのプログラムです。始めてからまもなく20年になります。これは、中央官庁や地方自治体、銀行、新聞社やテレビ局、弁護士や司法書士の事務所などで、学生が現場の業務を体験するものです。どんな現場なのかは、下の「インターンシップ派遣先一覧」を見てください。

    この他にも、現場の方を大学に招く授業があります。そうした「現場主義」授業の例として、各界で活躍されている人たちの話を聴く「賢人会議」や新潟市で市民のために働いている人たちの活動を学ぶ「新潟市の行政」などの講義があります。詳しくは、カリキュラムをご覧ください。

    〇インターンシップ派遣先一覧(2023年度~2019年度)※2020・2021年度は、新型コロナウイルスの感染拡大により実施しませんでした。                                        
    派遣先名
    官公庁財務省関東財務局、厚生労働省新潟労働局、新潟県、青森県、秋田県、山形県、福島県、群馬県、栃木県、新潟市、長岡市、上越市、米沢市、会津若松市、岡崎市
    金融・保険野村証券、第四北越銀行、損害保険ジャパン
    法務関係青山法律事務所、新潟合同法律事務所

    卒業生の進路は、多様です

    弁護士などを目指してロースクール(法科大学院)に進学する学生、法律系専門職(司法書士、行政書士、税理士、社会保険労務士、不動産鑑定士など)を目指す学生、研究者を目指して大学院に進学する学生はいますが、この数年の統計では全体の1割前後です。多くの学生は、公務員(国家公務員、地方公務員など)や、各分野の企業・団体に就職しています。冒頭で述べたように、法律が必要なのは法律家だけではありません。国や地方自治体、民間企業や各種団体が、リーガル・マインドに基づいて公正なルールを策定・適用し、様々な社会問題を解決できる人材を求めているからです。詳しくは、卒業後の進路をご覧ください。

    新潟大学法学部は、こんな学生を求めます

    新潟大学法学部が受験生の皆さんに求めるものは、何よりも「元気と意欲」です。変わりゆく社会で人々の幸福に役立ちたいという「元気と意欲」です。

    そして、その「元気と意欲」を現実に生かすためには、現代社会のさまざまな問題を論理的に解明する能力、価値観が対立する中で公正なルールを作る能力、そのルールを適用して問題を公平に解決する能力、日本語・外国語や情報技術を用いてさまざまな人と意思疎通を図る能力、目先の利益にとらわれず、高い見地から問題を総合的に把握する能力が必要です。

    新潟大学法学部は、このような能力を修得し、その能力をより良き社会の建設に役立てたいと願う「元気と意欲」ある学生を心から歓迎します。そして、何よりも新潟大学法学部で学ぶことで、皆さんの中にある潜在能力を開花させてほしいと願っています。

    新潟大学法学部は、こうした人材育成の基本理念から、次のような人材を求めています(アドミッション・ポリシー「求める学生像」)

    • 法学部では,自分の可能性を発見し,才能を開花させ,よりよい社会の実現に貢献しようと志し,そのための努力を惜しまない,元気と意欲のある人を求めます。
    • 入学時に備えておくべき基礎的な素養については,法学を学ぶための論理的思考力や読解能力,表現能力を有すること,目的意識や主体性を持って学び,他者と協働できることなどを求めます。

    是非、新潟大学法学部で「なりたい自分」になって頂ければと願っています。