2020年4月飛び入学清水 歌以SHIMIZU Kai
私は、早稲田大学法科大学院に3年次飛び級で進学しました。大学院では、学部での学びをより深めるべく、日々「六法」と睨めっこしながら法律の考え方、知識を学んでいます。学部生のときと比べて格段に個人学習の時間は増えましたが、休日返上で楽しく勉学に励んでいます。同級生には社会人経験者の方も多く、雑談では業界裏事情や、時事ネタに今まで考えもしなかった角度からのツッコミに花が咲く、日々刺激的な学び舎です。
院進学を決め実際に勉強を始めたのは3年の夏。通常に比べればかなり遅い決断でした。一度進路を決めてからは、先生方に授業時間外にもかかわらず個別で特訓を組んでいただき、また、少数ですが同じく法科大学院進学を目指す優秀な友人と組んだ自主ゼミでは鋭い指摘から多くを学びました。新潟大学の魅力は、誰とも適度に距離が近いということです。先生方・友人と、一緒に悩み、熱心に対応していただいたことは、非常に心強い助けでした。
しかし大学入学時、法曹になるために大学院へ進学することを真剣に考えていた訳ではありません。学生生活は、ワクワクする事が山積みで選びきれないほどあります。私の場合、はじめは開発学・国際教育支援等の分野に関心がありました。開発学の海外フィールドワークでは東南アジアのド田舎で足の生えた卵を食べて腹を壊し、日本代表青年として参加した国際交流事業では南シナ海のド真ん中で半べそかきながらもなんとかやりきってきました。確かに、これらは、法律の勉強とは全く関係ありません。でも、ここでタイの弁護士ホストファミリーと出会ったという偶然のきっかけが、私の法曹への志を固めた大きな契機となっています。
さて、私は進学を決断するにあたり、大きな回り道をしたようにも思います。ですが、悩み、また、挑戦できることが大学生活の醍醐味です。私も、背景の異なる人々や輝いている大人の方々と関わる中で、自分自身の夢を軌道修正してきました。法科大学院進学は一つの選択肢にすぎません。皆さんも気の向くままに、新たな扉を叩いてみてください。そして、情熱を注ぐことのできる場所を見つけてください。その勇気ある一歩を応援してくれる環境が、新潟大学法学部にはあるとおもいます。
2022年パンフレット掲載予定